「アトピー性皮膚炎」を、フルネームで呼ぶことはあまりないですよね。
よく耳にするのは「アトピー」という言葉だと思います。
いってしまえば「アトピー性皮膚炎」イコール「アトピー」と考えていいと思います。
アトピーとは何でしょう?元々の由来はギリシャ語の「アトポス」で、
「場所が不特定」という意味です。つまり、「アトピー性皮膚炎」は、
直訳すると「原因が何かがはっきりしない皮膚炎」ということになります。
ここが、この病気のポイントになるんです。
骨折だったら折れた骨を繋げればいいし、切り傷があれば縫うなり、塗り薬などで、
治癒を促せば近い将来勝手に治ってくれますよねえ。
しかし、アトピー性皮膚炎は違うんです。原因がはっきり分からないんです。
一説では様々な原因が複雑に関係していると言われています。
つまり、対処方法が極めて難しいのです。
しかもアトピー性皮膚炎により発生する湿疹は激しい痒みを伴います。
また、この湿疹はちょっとした汗や、衣服による擦れなどの刺激程度で、
赤みのある腫れが見られたり、本当に潤いのない乾燥したドライスキン状態に、
なってしまうというのが有名な症状なんです。
アトピー性皮膚炎は基本的に、死に至る重大な病気ではありません。
しかし、実際になってしまうと原因がはっきりしないことによる悩みだったり、
激しい痒みによるつらさ、またひどい症状では皮膚が象の皮膚のようになったりと、
身体的にも、精神的にも大変辛い病気であることは間違いありません。